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小学生でもわかる数式を使って、電子レンジでお弁当を少しでも早く温めるための時短Tips

小学生でもわかる数式を使って、電子レンジでお弁当を少しでも早く温めるための時短Tips


15秒で分かる本稿のポイント

  • 500W、1000W…出力ワットは違っていても、お弁当のあたために必要な加熱量は一定
  • 小学生でもわかる数式必要な加熱時間=加熱量÷出力ワット数」を活用して時短を実現
  • 500Wで温めるところを800Wで温めれば、37.5%の時短につながる


家のレンジの加熱が長く、待たされた…という経験はありませんか

コンビニで買ってきたお弁当にはラベルに電子レンジでの加熱時間が書いてあります。
レンジで1分かと思い、持って帰って温めようとしたら、家の500Wレンジだと3分。
温まるまでの加熱時間が長くて、思ったより待たされた…という経験はありませんか。
家庭用電子レンジで、少しでも早くお弁当を温める時短小技をご紹介します。

本稿の目次は以下の通りです。
お忙しい方は「500Wにこだわらず電子レンジの本気を出して時短に」だけをお読みいただいてもOKです。

 

 

 


家庭用レンジは店頭のレンジより3倍時間がかかる

通常、お弁当のラベルには家庭用電子レンジを想定した出力電力500Wの場合と、店頭に置いてある業務用電子レンジを想定した出力電力1500Wの場合の、両方の加熱時間が書いてあります。

500Wの方が、1500Wよりも出力電力のパワーが弱いので温めにかかる時間も長くなります。商品によっても違いますが、500Wの時の加熱時間は1500Wの時の加熱時間は3倍長く設定されています。

試しに私のある日のランチの時に撮ってきたコンビニ弁当の例を以下に示しましょう。

 

コンビニ弁当(ハンバーグ)のラベル例です

コンビニ弁当(ハンバーグ)のラベル

コンビニ弁当(レンジラーメン)のラベル例です

コンビニ弁当(レンジラーメン)のラベル例

 

500Wにこだわらず電子レンジの本気を出して時短に

お弁当のラベルには500Wと書いてありますが、家庭用電子レンジでも600Wや800Wを出せる機種もあります。500Wで温め設定するのではなく、電子レンジの本気を出して最大出力を使うと加熱時間を短くすることができます。

これは、お弁当を温めるために必要な加熱量は一定であり、出力W数と加熱時間の関係で決まることから、レンジ出力数を大きくする事で、加熱時間が短くなるというメカニズムになっているからです。

温めに必要な加熱量 = レンジ出力(W数) × 加熱時間(秒)

詳しい、細かいことは下の方(小学生でもわかる算出式を使って、好きなワット数での加熱時間を導き出す)に示します。

お弁当のラベルに書いてあるW数と加熱時間から、電子レンジの本気出力W数で温める時の必要な加熱時間が分かる計算ツール「レンチン!」を以下URLに用意しました。

食品によっては与熱時間が比例しない場合もあるかもしれないため、あくまでも加熱時間の参考目安として、自己責任としてご活用ください

(12/8 追記) アプリを動かしていたCalcappの無料利用期間が終わってしまったため、12/9を以てツール利用が出来なくなりました。。。代替として、ニーズがあるようでしたらEXCEL計算シートを公開するかもしれません。。

(温め時間入力画面)

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(必要加熱時間表示画面)

f:id:ideagram:20201208141742p:image

 

connect.calcapp.net

 

 

 

 

細かい理論編
〜W数が違っても、温めに必要な加熱量は同じ〜

それでは、少し、細かい、小難しい話に移ります。
「細けぇこたぁ良いんだよ!」という方はどうぞこちらで閉じていただいてOKです。

上記のツールでは、ラベルに表記された1つのワット数と加熱時間だけで、他のワット数の場合での加熱時間を算出しています。なぜ、ラベルには書いていないワット数での加熱時間が分かるのでしょうか。

それは、食べ物を温めるために必要な加熱量は、

電子レンジのパワー(出力W数)と加熱する時間の関係で決まっているからです。

具体的に、先述したお弁当のラベルを手かがりに出力電力(W数)の違いと、温めに必要な時間の関係を見てみましょう。

  500Wの場合 比率 1500Wの場合
出力ワット数 500W →(3倍)→ 1500W
レンジラーメン 300秒(5分) →(1/3倍)→ 100秒(1分40秒)
ハンバーグ弁当 270秒(4分30秒) →(1/3倍)→ 90秒(1分30秒)


ラーメンを500Wで温める時は、加熱時間が300秒必要になります。

しかし、3倍の出力1500Wで温める時は、加熱時間は1/3倍の100秒となります。ハンバーグも同様に、500Wで270秒必要なところが、1500Wだと1/3倍の90秒で温めることができます。出力電力が3倍に増えると、その分、加熱時間は1/3倍少なくて良いことがわかります。

このことから「お弁当を温めるために必要な加熱量は一定であり、出力W数と加熱時間の関係で決まる」ことが分かります。また、出力W数が増えると、その分加熱時間が減るので、出力W数と加熱時間は反比例関係にあることがわかります。

 

                                    

小学生でもわかる算出式を使って、好きなワット数での加熱時間を導き出す

それでは、電子レンジの本気を出した時の加熱時間を導くための考え方を、簡単な式でまとめてみましょう。小学生でもわかる、掛け算と割り算ができれば、好きなワット数での最短加熱時間を導き出すことができます。
まず、お弁当を温めるために必要な加熱量は一定であり、出力W数と加熱時間の関係で決まるため、

温めに必要な加熱量 = レンジ出力(W数) × 加熱時間(秒)

 

となります。任意のレンジ出力の際の加熱時間を導くためには、式の両辺をレンジ出力(W数)で割ります。

電子レンジの本気を出した時の加熱時間は、下の式で導くことができます。

加熱時間(秒) = 加熱量 ÷ レンジ出力(W数)


例えば、上で例示したラーメンで検証してみましょう。

ラーメンのラベルには、1500Wで1分40秒、500Wで5分と書いてあります。このことから1500W×100秒 = 500W×300秒 = 150,000 加熱量(仮に「レンチン」と呼びます)となります。

それでは、このラーメンを800Wで温めたい場合の加熱時間を出してみましょう。

加熱時間を導くためには、


加熱時間(秒) = 加熱量 ÷ レンジ出力(W数)

 

の式を使います。

ラベルに書いてある加熱量の値とレンジ出力を当てはめると、

加熱時間 = 150,000レンチン ÷ 800 W = 187.5秒(3分7秒)

となり、上記のラーメンを800Wで温める時は、3分7秒の加熱が必要ということが分かります。

500Wで温める場合は300秒(5分)必要でしたので、比べると、37.5%も時短につながることがわかります。


「電子レンジ必要加熱量一定の法則」

今回取り上げた「お弁当を温めるために必要な加熱量(仮称「レンチン」)は一定であり、出力W数と加熱時間の関係で決まる」という、この関係を理論的なグラフに示したものが以下になります。「電子レンジ必要加熱量一定の法則」と名づけることにしましょう。

電子レンジ必要加熱量一定の法則の理論を示すグラフです

電子レンジ必要加熱量一定の法則を示すグラフ

 

  • 電子レンジで1つの食品を温めるために必要な加熱量(レンチンと呼ぶ)は、レンジ出力(W)と加熱時間(t)によって決まる。
  • レンジ出力毎に加熱時間が異なっていてもレンチンは一定であり、レンジ出力(W)と加熱時間(t)は負の比例関係にある。
  • そのため、500Wで温める時の加熱量レンチン(w1*t1の交点P1)と、1500Wで温める時の加熱量レンチン(w2*t2の交点P2)は右下がりの同一直線上に示される。
  • 任意のレンジ出力(Wn)の際の加熱量レンチンPnは直線P1・P2上に表され、Pnとt軸の交点tnより、任意のレンジ出力(Wn)の際の加熱時間のtnを求めることができる。

 

以上、簡単なことを小難しく考えて、説明してみる理論編でした。みなさんもこの法則を参考に、電子レンジを効率的に活用した時短の小技を使ってみてください。

それでは。

 

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