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TBS「噂の!東京マガジン」の名物「やってTRY !」へ感じた違和感。その1「中高年による無意識の若者・女性差別」

 はろー、みなさん。こんにちは。

 突然ですが皆様は、毎週日曜午後1時からTBSで放送されている「噂の!東京マガジン」という番組をご存知でしょうか。

 「噂の!東京マガジン」は1989年から放送されている長寿娯楽情報番組、ワイドショーです。平均年齢63.5歳、出演する男性に占める女性割合12.5%のおじさん番組です。これからも長くお元気に活躍されると良いですね。

噂の!東京マガジン出演者一覧と平均年齢・女性比率。平均年齢は63.5歳、女性比率は12.5%と圧倒的におじさんが多い番組。

噂の!東京マガジン出演者一覧と平均年齢・女性比率

実は、お休みの日にこのテレビを見ていて、私はふと違和感を感じました

本稿では、その違和感について問題提起の意味合いを兼ねて、記事を書きたいと思います。

 

(2020/11/21 追記)

噂の!東京マガジン」は、どうやら2020年度(〜2021年3月)中に番組の打ち切りが決定したそうです。理由としては、ベテラン出演者が多いことで出演料が高くなっているところに、番組の収入源減少があったようです。本稿でも対象としている「やってTRY」だけでなく「噂の現場」等、視聴者によって好き嫌いが分かれる企画もありましたが、特色ある長寿番組ですので番組終了は残念なニュースです。

どの局もトーク番組や旅番組等、似たような同質な番組が多い中ですが、継続番組も同じように独自性のある番組になると良いですね。

news.livedoor.com

 (以上、追記)


1つ目の違和感:中高年による中高年のための、若者差別

おじさんが若者を笑うための「やってTRY!」

 番組内に「平成の常識 やってTRY!」というコーナーがあります。こちらのコーナーは、道ゆく一般の若い女性に家庭料理を作ってもらい、正しく料理ができるかを見る企画です。

 番組をご覧になったことがない方のために、さらに、簡単に分かりやすくお伝えすると、料理ができない若い女性を、中高年の出演者が面白おかしく嘲笑する、そんな企画になります。
 毎回、テレビ画面には番組出演者の50代・60代のおじさんが、10代・20代の若い女性が奇想天外な料理を作る場面を嘲笑して「今時の若い女は、こんな簡単なものも作れないなんて、けしからん」と言う、そんな場面が繰り広げられます。
(若者たちが失敗する姿にひと笑いした後、スタジオのおじさんたちは、外からゲストとして招いた料理人の作る“正解の”料理を食べてご満悦する。そこまでが1セットのルーティンになります。)

 この「やってTRY !」のコーナーは、1990年に開始したご長寿企画になりますが、今も人気なのでしょう。「噂の東京マガジン」自体の番組平均世帯視聴率は、2020年3月29日の放送では番組平均世帯視聴率12.0%と同時間帯ではトップ視聴率になってます。(ビデオリサーチ社調査より

 

性差と世代差の無意識の差別ではないか?

 主に若い女性に料理をさせて「(女性なのに)料理ができない」と、スタジオのおじさんが嘲笑して楽しむ、まるで舅(しゅうと)・姑(しゅうとめ)が嫁を馬鹿にするような構図の企画なのですが、この構図を【年齢】と【性別】の2軸で抽象化してみると、以下のように整理されます。



 番組で繰り広げされる構図は、中高年の男性出演者陣が料理ができない若者女性を嘲笑する構図です。番組の中では、おじさんが若いお姉さんを馬鹿にしているだけかもしれませんが、
この中には、中高年世代が若者世代を嘲笑する“世代差”、男性の番組出演者が、女性の一般出演者を嘲笑する“性差”という、2種類の無意識の差別が存在していると感じます。



 この世代差・性差から、若者と女性を笑いものにする企画は、昭和の時代にはウケていたのかもしれません。

 テレビの企画として、面白おかしく料理ができない若い女性を笑いモノに仕立て上げることで、視聴者の笑いと視聴率が取れれば御の字なのだと思いますが、令和のこの時代に若者と女性を嘲笑する番組を続けていてよいものなのでしょうか

 同じような疑問を持つ方は他にもいらっしゃるようで、令和時代の当世では「やってTRY!」のやり方はしばしば批判を受けているようで、批判を受けてか、最近では男性も出演も出てきているようです。

  

matome.naver.jp

www.excite.co.jp

 

 男性も出演させる方向に転換して女性を笑い者にする構図を解消したとしても、中高年が若者を嘲笑する差別という構図は残ったままです。

 これからは、街ゆくおじさんにも声をかけて料理してもらい、失敗したらスタジオのおじさんたちが嘲笑するようになれば、“世代差”も解消するのではないでしょうか。


しかし、テレビ局は視聴者が喜ぶ企画を作らざるを得ない

 おじさんが若者を嘲笑する構図は前時代的であると批判してまいりましたが、おそらくテレビ局は視聴者が喜ぶ企画を作らざるを得ないのだと思います。
 テレビ局には、スポンサーからの広告料が重要です。そのためには、どれくらい多くの人に見られたのかという視聴率が重要になります。
 「やってTRY!」の企画のおかげかは定かではありませんが、上述したように「噂の東京マガジン」という番組の視聴率は、同日同時間帯ではトップ視聴率となっており、視聴者の人気を集めている番組です。

 

それでは、テレビの視聴者は誰か。それはおそらく中高年なのです。
総務省の情報通信政策研究所が毎年実施している調査をもとに、20代と60代の休日1日のテレビ(リアルタイム放送)の視聴時間の推移を下に示します。

休日1日のテレビ(リアルタイム)視聴時間の推移。20代は減少する一方、60代は微増している。

休日1日のテレビ(リアルタイム)視聴時間の推移

 推移を見れば明らかなように、20代の若者は右肩下がりに視聴時間が減り、もはやテレビはあまり見ていません。24時間のうち2時間ほどしかテレビを見ていないのです。一方で、60代の中高年の方は、横ばいか、むしろ増加傾向にあり、20代の2倍以上テレビを見ています。24時間のうち5時間半くらいはテレビを見ていることになります。

 そのため、多くの視聴率を取りたいテレビ局としては、60代のおじさん・おばさん世代が見てくれる、中高年が楽しめるテレビ作りをすることになるのは自然なことかと思います。
※なお、上記のグラフは、噂の東京マガジンの視聴者層に関するデータではありませんので、あくまでも筆者の憶測になります。

 なので、TBSでは、視聴率を獲得するための重要なターゲットセグメントである中高年層が喜んでみてくれるような、中高年のための「若者いじめ」「近頃の若い奴はけしからん!」と言える企画を、令和の当世においても作り続けているのではないでしょうか。

 

2つ目の疑問「演出のための過剰な食材消費」は次稿

 さて、2つ目の違和感について書くスペースがなくなってしまったので、稿を分けたいと思います。
 なお、2つ目の違和感というのは「演出のための過剰な食材消費」になります。

 「若者の間違いを助長する演出のために、レシピに必要な以上の過剰な食材が用意されていて、結果、多くの食品ロスにつながっているのではないか?」という素朴な疑問です。

 執筆する時間を見つけて、改めて書きたいと思いますが、実は、同じ疑問を持つ方々は他にもいらっしゃるんではないか、と思っております。

 

(2020/11/1 追記)その2はコチラの記事になります。

ideagram.hatenablog.com

 

それでは。

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