ideagram

(心に浮かんだ)「考え」を書いたもの。

働くことと男と女、そして幸福度の話(2)

(1)に引き続き「働くことと男と女、幸福度の話について」です。
本稿(2)では、夫婦間での幸福度について調べてみました。

 

どうやら夫婦の「しあわせ」感ギャップがありそう。

 今回も(1)と同じように、平成26年度内閣府公表の「男女共同参画白書」からデータを見つけてきて、妻の就業状態別にみた、夫婦間の「現在幸せである」人たちの割合を下に示しました。ブルーが夫(男性)、オレンジが妻(女性)のデータです。

こちらのグラフには、次の2点の示唆が含まれていると考えます。

  • [女性が仕事をやめた場合]→女性の幸福度が低下。
    幸福度:男性(夫)>女性(妻)となっている可能性。

  • [女性が家事に従事する場合]→女性の幸福度は上昇。
    幸福度:男性(夫)<女性(妻)となっている可能性。

あ、あらかじめお断りしておきますと、今回の記事は「男は外で働き、女は家を守るべき」というような保守的な主張をしているものではありませんので悪しからず、ご承知置きください。むしろ、女性にどんどん働きに出てもらうことで、日本人の労働生産性は向上すると思っております。


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 ともあれ、今回のグラフを見ると、妻が正規雇用(労働)者/非正規雇用(労働)者を問わず、共働きの夫婦の場合、お互いの「しあわせ」度の間にはそれほど大きな隔たり・違いは見られません。正社員で働いていようと、派遣社員やパートさんで働いていたとしても、お互いに外に職を持っていると共通レベルの幸福感を得られている、ということなのでしょうか。

 夫婦ともに「幸せである」と答えた割合が一番高かったのは、妻が自営業者/家族従業者である場合でした。これは、夫婦で一緒に事業を営んでいたり、妻に安心して家業を任せて夫は外で働いていたりするパターンが想定されますが、夫婦間の「しあわせ」度の差も小さく最も円満だと言える分布が見られています。

 また、妻が主婦の場合ですと、妻の幸福度は相対的に高くなる傾向が確認できます。なお、夫の幸福度に大きな変化は見られないため「妻が家庭を守ってくれている」という安心感から夫である男性の「しあわせ」度も上がっている、というわけではありません。主婦の幸福度が高い理由として考えられる理由は、出産・育児等で子どもと接する時間・機会が増えたり、家族と過ごす時間が増えることで生活への満足度が高くなっていること等が考えられますね。

 

 しかしながら一方で、妻が退職者の場合では、妻の幸福度が大きく低下する傾向が見られます。「自らも仕事をやっていたが、定年(結婚・出産等も含む?)などでやめてしまった」状態にある女性たちは、他の女性に比べると現在の生活に「しあわせ」と感じなくなってしまっているのでしょうか。また定年を理由とする妻の退職を想定すると、夫の幸福度に比べて妻の幸福度の方が低くなっている状態から定年後の夫婦間における生活満足度へのギャップといったものが見えてきます。

 

 何年か前には『熟年離婚』というキーワードがブームになりましたが、夫と妻の間の「しあわせ」度の差がそのような亀裂につながっていくのでしょうか…。今回の白書のデータからは、夫婦間での幸福度に大きな差が見られたのは「妻が退職者である=仕事をやめた」場合と、「妻が主婦である=家事に従事している」場合でした。それぞれの場合において、夫婦間の幸福度にアンバランスさが生じています。
 もちろん、今回のグラフでは年齢階層を含めていないため、若い夫婦や熟年夫婦等の属性の違いを考慮していません。そのため確かなことを言うことはできませんが、ただ、次の1点だけは言えるのではないでしょうか。


夫婦で共働きの方が
お互いの「しあわせ」感を揃えることができるかもね!

 

以上です。

 

***ご参考***

今回参考にしたH26年度の内閣府の「男女共同参画白書」は以下のURLです。

第3節 男女共同参画に関する男女の意識の現状と変化 | 内閣府男女共同参画局


2015年度の最新版や過去の白書もネットに公開されてありますので、
ご興味のある方はぜひチェックしてみてください。

男女共同参画白書 | 内閣府男女共同参画局